1時間ごとに更新

いま話題のニュースを、1時間ごとにランキング!

トップ > 社会

社会

逮捕・勾留後に死亡した16歳少女の国賠訴訟始まる 国と県は争う姿勢

逮捕・勾留後に死亡した16歳少女の国賠訴訟始まる 国と県は争う姿勢

障害者福祉施設での暴行容疑で逮捕・勾留され、不起訴となった後に死亡した16歳の少女の遺族が、国と兵庫県に損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が神戸地裁で開かれました。母親は逮捕の必要性があったのかを明らかにするよう求めましたが、国と県は請求の棄却を求め、全面的に争う姿勢を示しています。

内容

どんな容疑で逮捕されたのか

亡くなった少女は中学校を卒業した後、兵庫県内の障害者福祉施設で支援の仕事に就いていました。逮捕容疑は、昨年2月に勤務先の施設で開かれたイベントの最中に、利用者のあごを手のひらで何度も押さえつけたというものです。訴状などによると、その様子を見ていたという別の知的障害のある女性が市役所に通告しました。

少女は昨年6月に兵庫県警に逮捕され、18日間勾留されました。その後、不起訴となっています。

釈放後に何があったのか

報道によると、少女は釈放後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などを発症しました。精神的なショックによる摂食障害で体が衰弱し、同じ年の12月に亡くなりました。釈放後も仕事への復帰を望み、母親に電動車いすを用意してもらって、利用者の食事を手伝いたいと話していたといいます。

遺族は何を求めているのか

遺族は今年6月、国と兵庫県を相手取り、約1億1000万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴しました。原告側は、暴行があったという申告そのものが事実無根であり、虚偽の証言をもとに逮捕・勾留されたと主張しています。そのうえで、警察と検察の捜査は違法で、それが原因でPTSDなどを発症し死亡したと訴えています。報道では、ずさんな捜査に加えて、少年に対する身柄拘束のあり方や、否認を続けるほど拘束が長引く「人質司法」の問題も問う訴訟だと伝えられています。ただし、捜査の具体的にどの点が問題だったのかは、現時点で明らかになっていません。

原告側の弁護士は、取り調べを録音・録画したデータなどの捜査資料を開示するよう国と県に求めています。

第1回口頭弁論と国・県の主張

10月21日、神戸地裁(鳥飼晃嗣裁判長)で第1回口頭弁論が開かれました。母親は法廷で、逮捕の必要性があったのか真相を明らかにしてほしいと述べ、「娘に謝ってください」と訴えました。会見では、無実を訴える人の声に正面から耳を傾け、命と尊厳を守るよう警察と検察に求めました。

これに対し、国と県は請求の棄却を求めました。捜査が違法だったことも、捜査と少女の死亡との因果関係も否定し、捜査機関の調べについて国が責任を負うものではないと主張しています。国と県が争う理由について、これ以上の詳しい説明は現時点で明らかになっていません。

注目ポイント

今後の争点は、16歳の少女を逮捕・勾留する必要があったのか、その判断の根拠は何だったのか、そして捜査と死亡との間に因果関係が認められるのかという点です。原告側が求めている取り調べの録音・録画データが法廷に出されるかどうかも焦点となっています。少年に対する身柄拘束や「人質司法」といった、捜査のあり方そのものが問われる裁判として関心が集まっています。

参考記事

ランキング登場履歴

2026年10月21日 22時7位
2026年10月21日 21時2位

この記事の内容に誤りを見つけた方は 情報の誤りを報告 からお知らせください。