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消費減税法案が審議入り、支援金は「年収350万円上限で2000万人」が参考に

消費減税法案が審議入り、支援金は「年収350万円上限で2000万人」が参考に

食料品の消費税率を1%に下げ、働く中・低所得者に支援金を配る法案が衆議院で審議入りしました。高市首相は支援金の対象について「年収350万円」を上限に約2000万人へ支給する案を参考として示しました。一方で、野党側は対象者や金額が法案で示されていないとして「不透明だ」と追及しています。

内容

法案の柱は食料品の減税と支援金

高市内閣が今国会の最重要法案と位置付ける消費税減税・支援金法案が、10月20日の衆議院本会議で趣旨説明と質疑を終え、審議入りしました。法案では、2027年4月から2年間、食料品の消費税率を現在の8%から1%に引き下げます。さらに、2029年度に「就業者負担軽減支援金」を本格的に導入します。

支援金は、2027年度と2028年度には消費税率1%に相当する年6000億円の規模で先行して実施します。減税で残る1%分を支援金として配ることで、消費税を「実質ゼロ」にする仕組みと説明されています。支援金は、働く中・低所得者の所得に連動する給付制度です。

政府・与党は11月上旬までに衆議院を通過させ、12月12日までの会期中の成立を目指しています。ただ、参議院では与党が過半数に4議席足りません。このため、野党の賛成も得て成立を図る考えです。

支援金の対象と金額

法案には、本格導入後も含めて支援金の対象者や支給額が書かれていません。高市首相は、諸外国の似た制度をあてはめた場合として「年収350万円」を上限に約2000万人へ支給する案に触れました。そのうえで、この案を「一つの参考」とし、国会審議も踏まえて検討すると述べました。

上限の目安は、アメリカやイギリスなどの類似制度で「働く人の3割程度」が対象になっていることを日本にあてはめて出された数字です。首相は、対象をおおまかに「年収100万円から350万円」の人と説明しました。一方で「現段階で特定の額を念頭に置いているわけではない」とも述べ、最新のデータに基づいて分析・精査する必要があるとしています。

年収の下限について、政府は与野党に次の3つの案を示しています。

  • 社会保険料の負担が生じることを考慮した「106万円」案(軸となる案)
  • 給与所得控除を超える「74万円」案
  • 雇用保険の加入基準である「53万円」案

支給額はまだ決まっていません。財源の6000億円を2000万人で割ると、1人あたり平均で年3万円程度になります。ただし、これは機械的に計算した数字です。実際には所得や子どもの有無を考慮する必要があるとされています。対象は「働く人」の収入で決まるため、パートやアルバイトの人も含まれるとみられています。

税率は2年後に戻す方針

首相は、市場の信認を確保する観点などから、2年後に「責任を持って確実に税率を元に戻す」と述べました。首相が交代しても、現在の与党の首相であれば同じ対応になると強調しています。景気を理由に減税を延長することは考えておらず、そのために衆議院を解散して国民に信を問うことも想定していないと明言しました。ただし、大規模な災害や感染症の大流行が起きた場合は「臨機応変に判断」するとしています。

財源と野党の追及

財源について、首相は「特例公債に頼らずに」減税を行う考えを示したと報じられています。一方で、報道では財源や給付の詳細は示されなかったと伝えられています。野党側は、年5兆円が必要になる財源について明示がないと指摘しています。また、価格を引き下げる効果にも疑問を示しています。

委員会審議で、公明党の岡本三成代表は、対象も金額も分からないまま「政令で決める」とされている点を問題視しました。片山さつき財務大臣は、検討状況も含めて説明の解像度を上げていきたいと答えました。公明党の伊佐議員は、高市内閣が去年11月に閣議決定した答弁書を取り上げました。この答弁書は、食料品の消費税をゼロにしても低所得者支援としては効率性が乏しいとする内容で、伊佐議員は今回の法案と矛盾すると指摘しました。野党からは、減税ではなく給付などで家計の負担を軽くすべきだとする対案も出ています。与党は、野党の対案に歩み寄れる余地がないか検討する考えです。

出典:TBS NEWS DIG Powered by JNN(YouTube)
出典:時事ドットコム(時事通信ニュース)(@jijicom)(X)

注目ポイント

支援金の対象とされる「年収100万〜350万円」には、パートやアルバイトで働く人も含まれるとみられます。働く人の3割程度にあたる規模で、多くの人の家計に直接関わる点が関心を集めています。ある民間調査では、正社員全体の年収の中央値は384万円で、この範囲を上回ります。一方、20代の中央値はちょうど350万円です。示された数字はあくまで参考で、参議院で与党が過半数に届かないなか、対象者や支給額が与野党の交渉でどう決まるかが今後の焦点です。

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