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社会Microsoft、第3世代AIチップ「Maia 300」を発表 2027年から導入へ

内容
Microsoftは10月12日、クラウドサービス「Azure」向けAIアクセラレータ「Maia」シリーズの第3世代となる「Maia 300」を発表しました。Microsoft 365やAzureのAI推論を担う主力の演算装置を、NVIDIA製GPUから自社設計のチップへ切り替えていく位置づけで、2027年から同社のデータセンターなどに順次導入される予定です。Azureを数ギガワット規模に拡大する計画とあわせて伝えられています。
Maia 300とは、前世代から何が進化したか
Maiaシリーズは、2023年11月に初代の「Maia 100」が発表されました。2026年1月には第2世代の「Maia 200」が発表されており、こちらは推論時の電力効率やコスト効率を重視した設計です。Maia 300は、それから約9カ月での発表となりました。
Maia 300はTSMCの2nmプロセス(N2P)で製造されます。Maia 200まではHBMを除くと1つのチップで構成されていましたが、Maia 300では複数のダイを1つのパッケージにまとめる「チップレット構造」を新たに採用しました。パッケージには、演算を担うコンピュートダイ、4つのメモリコントローラダイ、2つのI/Oダイ、8つの積層HBMが載っています。メモリはHBM4を288GB搭載し、帯域は18TB/sです。ネットワークは400GbEを32ポート備えています。1ラックあたり最大96基まで構成でき、密度はMaia 200の2倍になります。
NVIDIAのGPUとの比較
NVIDIA製GPUと比べた具体的な性能や価格は、現時点で明らかになっていません。
生産・導入の規模
8月には、MicrosoftがTSMCと30万個以上の生産枠を交渉中だと報じられていました。発表後には、来年の導入規模が100万個を超えるとの報道も出ています。いずれもMicrosoftが正式に明らかにした数字かどうかは確認できていません。
脱NVIDIAを急ぐ理由
AIの学習や推論は主にNVIDIA製GPUで行われており、AIサービスを提供する企業にとってGPUの導入コストが大きな負担になっています。最先端のAIモデルが急速に普及し、推論で消費されるトークンの量が急増しました。その結果、演算装置への需要とコストが膨らみ、トークンを処理する費用も上がるという悪循環が起きていると報じられています。
こうした事情から、クラウド各社は自社向けチップの開発を進めています。Googleは2016年からTPUを導入しており、今年4月に第8世代の「TPU 8t」「TPU 8i」を発表しました。AWSも「Trainium3」をすでに自社サービスで使っています。Microsoftの取り組みは、これらと比べて遅れて始まったとされています。
Azure利用者への影響
MicrosoftのAI関連サービスでは、料金体系の見直しが進んでいます。Microsoft 365などは利用者1人あたりの固定料金ですが、最先端のAIモデルを使う「Cowork」や「Autopilot」(従来のScout)では、使った分だけ支払う従量制への移行が進められています。ただし、顧客の間には戸惑いも出ていると伝えられています。Maia 300の導入によって利用料金が具体的にどう変わるかは、現時点で明らかになっていません。
注目ポイント
注目されているのは、前世代から1年足らずで次世代品を出すという開発スピードと、AI推論の中核を自社チップへ移すという方針の大きさです。Microsoft 365やAzureは利用者が多いため、推論コストの削減が今後の料金体系やサービスにどう反映されるかが焦点になります。GoogleやAWSに続いてMicrosoftも独自チップを本格展開することで、GPU市場の勢力図がどう変わるかにも関心が集まっています。
参考記事
- 脱NVIDIAを急ぐMicrosoft、わずか9カ月で次世代AIチップ「Maia 300」PC Watch 2026年10月12日 22:23
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