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社会イスラエル首相府、平和賞のピレイ氏を「ユダヤ人の悪魔化」助長と非難

内容
ピレイ氏はどんな人物か
ナビ・ピレイ氏は南アフリカ出身の国際法学者で、人権擁護の活動に長く取り組んできた人物です。国連人権高等弁務官を務めたほか、国際刑事裁判所(ICC)の裁判官なども歴任しています。
近年は、東エルサレムを含むパレスチナの占領地とイスラエルを調べる国際独立調査委員会で委員長を務めていました。この委員会は国連全体の立場を代表するものではありませんが、昨年、イスラエルがガザ地区でジェノサイド(集団殺害)を行っていると認定しました。ピレイ氏はAFPに対し、報告書の公表時に自身のチームがICCの検察局へ「数千件の情報」を提供したと説明していました。
平和賞の授賞理由
ノルウェー・ノーベル賞委員会は10月9日、2026年のノーベル平和賞をピレイ氏に授与すると発表しました。戦争犯罪や人道に対する罪との闘いへの貢献が評価され、報道では授賞理由として「平和と国際法の推進に尽力」「国際法の影響力を拡大」といった点が伝えられています。同氏を「国際法の守護者」と評価したとも報じられています。
ピレイ氏は9日、ナチス・ドイツの戦争犯罪を裁いた国際軍事裁判の舞台であるドイツ・ニュルンベルクの法廷で、今回の受賞を国際犯罪の「サバイバー」にささげると語りました。
イスラエル側は何を問題視したのか
イスラエル首相府は9日、ピレイ氏がガザでのジェノサイドを主張してきたことを理由に、同氏をユダヤ人に対する「偏見に凝り固まった人物」だと非難しました。首相府はSNSへの投稿で、委員会は道徳的な判断基準を見失ったとし、ユダヤ人国家への「血の中傷」によって経歴を築いた人物に栄誉を与えたと主張しています。そのうえで、ピレイ氏が「ユダヤ人の悪魔化」を助長していると批判しました。
これより前には、イスラエル外務省も、委員会の判断は「反イスラエル的な憎悪」を正当化するものだと反発し、ナチスの宣伝相ゲッベルスを引き合いに出して受賞決定を批判していました。イスラエルはガザでのジェノサイドの疑いを強く否定しています。
なお、ICCは2024年、ガザでの戦闘をめぐり、飢餓を戦争の手段とした戦争犯罪や、殺人・迫害などの人道に対する罪の疑いで、ネタニヤフ首相らに逮捕状を出しています。ネタニヤフ氏は容疑を否認しています。
ほかの反応
平和賞に選ばれなかった米国のトランプ大統領は、委員会の決定を「恥ずべきで情けない」と批判したと報じられています。ピレイ氏本人がイスラエル首相府の非難にどう応じるかは、現時点で明らかになっていません。
注目ポイント
ICCの元裁判官で、ガザでのジェノサイド認定を主導した人物が受賞したことで、ノーベル委員会が国際法と「法の支配」が揺らいでいることへの危機感を示したと受け止められています。一方、「ICC解体」を掲げる米国の反発は避けられないとの報道もあり、受賞をめぐる各国政府の対立がどこまで広がるかが今後の焦点です。
ネットでの反応
ネット上では、イスラエル首相府の批判に対して否定的な受け止めが目立ちます。報道はノーベル委員会の判断とイスラエル政府の反発を伝えていますが、ネット上の議論は「反ユダヤ」と「イスラエル政府への批判」を同じものとして扱ってよいのかという点に集まっています。「ユダヤ人を政府批判をかわすための盾にしている」「政権に同調しないユダヤ人にとって迷惑だ」といった声が多く見られます。
また、「イスラエル政府が怒っていることこそ受賞者の評価を表している」と受け取る投稿もあります。その一方で、特定の国だけが批判されているとして、人権をめぐる批判の公平性を問う声も一部で上がっています。
参考記事
- イスラエル首相府、平和賞決定のピレイ氏を非難「ユダヤ人の悪魔化」助長AFPBB News 2026年10月10日 08:46
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