トップ > 経済
経済トランプ氏、対ロシア追加制裁を発動前に免除 ウクライナとの溝深まる

内容
何が免除されたのか
トランプ米大統領は16日に出した大統領令で、ロシアの化石燃料の取引を対象とする追加制裁の適用を免除する方針を示しました。この制裁は、トランプ氏自身が9月に署名して成立させた法律に基づくもので、近く発動される見通しでした。
法律の中身は、ロシア産の原油や天然ガスを多く輸入している上位5か国を対象に、そこから米国へ入ってくる製品などに最大100%の関税をかけるというものです。原油や天然ガスの売り上げはロシアにとって戦争を続けるための重要な資金源とされ、そこを断つ狙いがありました。特定の企業名や品目は報じられておらず、どの企業や分野が影響を受けるはずだったのかは現時点で明らかになっていません。
この措置は、7月に亡くなった対ロシア強硬派のリンゼー・グラム上院議員にちなんで「グラム法」と呼ばれています。トランプ氏は大統領令の中で、いま免除することが米国の国益にかなうと議会に証明したと説明しています。
なぜ発動前に免除したのか
ホワイトハウスは中間選挙を控えて原油価格を下げようとしており、時事通信は軽油価格の急騰への危機感があると伝えています。トランプ氏は燃料高の原因をウクライナとロシアの戦争に求めており、有権者に人気のないイランとの戦争から関心をそらしたい事情もあると報じられています。
トランプ氏は先週にも、ロシア産ディーゼル燃料(軽油)の輸出を認める合意を結んでいました。この合意には与野党の議員から反発が出て、米国の資金がロシアの戦費に回ることを防ぐ連邦法に反するのではないかという指摘も上がりました。
議会の反応
民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は声明で、ウクライナ支援では与野党の足並みがそろっていると強調したうえで、今回の免除を指導力の欠如だと非難しました。ロシアへの圧力を強めたい議会の意思を軽んじ、プーチン大統領の侵攻を後押しするものだとも批判しています。
ウクライナとの関係はどこまで悪化しているのか
米政府はウクライナに対し、ロシアの石油関連施設への攻撃をやめるよう求めてきました。ウクライナはいったん応じたものの、その後は攻撃を再開しています。一方、ロシアによるウクライナのエネルギー施設への攻撃も今週を通じて続きました。
軽油の輸出合意については、ゼレンスキー大統領が「裏切られた」と感じていると語り、欧州の指導者も不意を突かれる形になりました。さらに、米国からウクライナへの情報提供が止まったとみられる問題や、衛星通信「スターリンク」の使用が制限された問題もあり、最大の支援国である米国との間に複数の火種が重なっています。欧米では、トランプ氏がプーチン氏に有利な判断を続けていることへの懸念が強まっています。
停戦・和平交渉への影響
今回の免除が、ロシアとウクライナの停戦や和平交渉にどう影響するかについては、現時点で明らかになっていません。
注目ポイント
議会がロシアへの圧力として成立させた法律を、署名した本人が発動前に止めたという異例の流れが関心を集めています。燃料価格という有権者に身近な問題と、ウクライナ支援という外交問題が、中間選挙を前に正面からぶつかっている点も注目されています。今後、議会がどう対応するか、米国とウクライナの関係がさらに冷え込むのかが焦点になりそうです。
ネットでの反応
ネット上では、今回の判断を中間選挙対策と受け止める声が目立ちます。ただ、選挙まで時間が少なく軽油価格への効果は間に合わないのではないかという見方や、冷戦の記憶がある保守層の反発を招いて逆効果になるのではないかという意見も見られます。選挙が終われば制裁が発動されるのではないかと予想する投稿もあります。
トランプ氏とプーチン氏の関係を疑う書き込みが多い一方で、ウクライナへの支援は続いていることから、ロシアに味方しているというより自国の利益のために両国を利用しているだけだと見る声もあります。報道はウクライナとの関係悪化や欧州の懸念を大きく伝えていますが、ネット上では米国内の選挙への影響に関心が集まっており、受け止め方にずれが見られます。
参考記事
- トランプ氏、対ロシア追加制裁を発動前に免除 ウクライナとの関係悪化止まらず千葉テレビ放送株式会社 2026年10月17日 14:52
今話題の記事
ランキング登場履歴
この記事の内容に誤りを見つけた方は 情報の誤りを報告 からお知らせください。