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国内のWebシステムから個人情報漏洩が相次ぐ 今年は119件に

国内のWebシステムから個人情報漏洩が相次ぐ 今年は119件に

国内の企業や団体が運営するWebシステムから、個人情報が漏洩する事案が相次いでいます。2026年は10月6日までに119件が公表され、そのうち約7割が7月以降に集中しています。ECサイトに限らず、図書館の蔵書検索や座席予約など、これまで狙われにくかったシステムにも被害が広がっています。

内容

何が起きているのか

国内の法人・企業が運営するWebシステムから個人情報が漏洩する事案が相次いでいます。10月7日に公開された「相次ぐWEBシステムからの情報漏洩事案について」という調査記事は、2024年1月から2026年10月6日までに公表された類似の事案を集計しています。件数は2024年が62件、2025年が84件、2026年が10月6日時点で119件で、合計265件にのぼります。今年の119件のうち81件、約68%が7月以降に公表されており、執筆者は「これまでとは違う異常な事態」だと受け止めています。この集計には、ランサムウェア、他サービスから流出したIDとパスワードを使うリスト型攻撃、ホテル業界を狙ったフィッシングなど、別の攻撃グループによるものとみられる事案は含まれていません。

どのようなシステムが狙われているのか

以前はECサイトからクレジットカード情報が盗まれる被害が目立っていました。現在は会員向けサービス、業務用システム、顧客対応の窓口など、標的が幅広くなっています。図書館の蔵書検索、観光列車の座席予約、大学のセミナーハウスの施設予約、公演チケットの払い戻し管理といったシステムでも、漏洩やその可能性が公表されています。業種やサイトの規模もばらばらです。

9月から10月にかけての報道では、主に次のような事案が伝えられています。

  • カーシェアサービスで約660万件の情報が流出し、そのうち約160万件は運転免許証の画像などの本人確認書類でした。すでに退会した会員の情報も含まれていました
  • 芸能事務所で、BIツールの既知の脆弱性を突かれて約17万件の個人情報が漏洩しました
  • 冷凍食品メーカーの通販サイトで、最大5万4,916件の個人情報が漏洩した恐れがあります
  • 食品メーカーのWebサイトで、管理者権限を奪われてサイトが改ざんされました。個人情報の漏洩は確認されていません
  • 大手IT企業の会員ポイントに被害が出たと報じられています

どのような情報が漏洩しているのか

調査記事は、7月以降の81件について漏洩した情報の種類を整理しています。氏名や連絡先だけが漏れたものが11件、住所や生年月日などの基本的な登録情報までのものが9件ありました。換金しやすい情報に限らず、それだけでは悪用しにくい情報まで持ち出されている点が特徴です。執筆者は、特定の企業を狙っているのではなく、個人情報を扱う公開サイトを無差別に攻撃しているとみています。さらに、攻撃が成功すると同じ技術を使う別のサイトを探して同じ手口を試し、盗める情報を集めている可能性が高いと指摘しています。

原因として何が指摘されているのか

Webシステムへの不正アクセスの手口として、調査記事は次のようなものを挙げています。

  • フレームワークやCMSなど、サイトを作るソフトウェアの脆弱性を突く手口
  • 弱いパスワードを推測したり、フィッシングや情報窃取型マルウェアで盗んだ認証情報を使ったりして、管理画面に侵入する手口

一部の報道は、AIの普及が背景にあるのではないかという見方を伝えています。ただし、AIが原因だと確定したわけではありません。専門家の間でも、事件の解釈は一部で分かれています。

利用者への影響と企業の対応

運転免許証の画像が流出した事案については、長い期間にわたって悪用されるリスクや、次の攻撃の標的になる恐れが報じられています。一方で、被害を公表する企業の説明は「不正アクセス」や漏洩件数などの概要にとどまることが多いです。ほかの組織が自社のシステムを点検するための手がかりは限られていると、調査記事は指摘しています。各社の具体的な再発防止策や、利用者に実際にどのような被害が出たかについては、現時点で明らかになっていません。

注目ポイント

蔵書検索や施設予約のように、日常的に使う小さなシステムまで狙われていることから、規模の小さい組織も無関係ではないと受け止められています。また、すでに退会した会員の情報や本人確認書類の画像まで漏れた事案があったことで、企業がどの情報をいつまで保管するのかにも関心が集まっています。攻撃にAIが関わっているかどうかも、今後の焦点の一つです。

ネットでの反応

ネット上では、高度な攻撃というより、APIが必要以上の情報を返してしまうといった基本的な不備や、更新の遅れを突かれたのではないかという声が目立ちます。報道の見出しではAIの影響が取り上げられましたが、AIそのものよりも基本的な対策の徹底が問題だという受け止めも見られ、両者の間にずれがあります。一方で、小さな設定まで含めて基本的な対策を漏れなく続けるのはとても難しいという実務者の声もあります。

このほか、不要な個人情報は持たないでほしい、免許証の画像は確認が済んだら破棄してほしいといった、情報の扱い方を見直すよう求める意見も多く見られます。国による規制の強化を求める声や、自社の公開サーバーのログに異常がないか確認するよう呼びかける投稿も広がっています。

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