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テクノロジーIDCFクラウド障害、194顧客でバックアップ取り出し可能に

内容
何が起きたのか
クラウドサービス「IDCFクラウド」が不正アクセスを受け、仮想サーバが使えなくなる障害が起きています。報道によると、原因はランサムウェアによる攻撃で、影響は495の企業や自治体に及んでいます。障害が始まった正確な日時は現時点で明らかになっていませんが、10月8日の時点で原因がランサムウェアであることが報じられていました。
提供元は当初、4つのゾーンについて顧客データの取り出しや復元は難しいと見込み、利用者が自社で持っているバックアップを使って別の環境にシステムを作り直すよう案内していました。
一部のバックアップが取り出し可能に
提供元は10月14日、外部のセキュリティ専門企業とともにバックアップデータが安全かどうかを確かめた結果、一部の顧客についてデータを取り出せると発表しました。対象は、影響を受けた495の企業・自治体のうち「スナップショット機能」を利用していた194の顧客です。
スナップショット機能は、仮想サーバの保存領域をある時点の状態のまま、物理的に別の筐体へ保存しておく仕組みです。取り出したデータを実際に復元できるかどうかや提供の方法は、対象の顧客に個別に知らせるとしています。
「流出なし」と判断した根拠
提供元は、侵入経路や各種ログ、攻撃者が置いたファイル、実行された処理などを調べました。その結果、仮想サーバ内のデータが閲覧されたり外部へ持ち出されたりした跡や、それを示す事実は見つからなかったとして、流出はなかったと判断しました。情報が悪用されるなどの二次被害も、現時点では確認されていないとしています。
ポータルでは48社の情報が閲覧されていた
一方で、仮想サーバの起動や請求の確認に使う管理画面「IDCFクラウドポータル」については、48社分の登録情報に対して不正な照会があったことが分かりました。対象は、契約時の企業名、ポータルのログインIDとパスワード(元に戻すのが難しいランダムなハッシュ値)、通知先の企業メールアドレス、月額利用料の合計額です。このうち2社では、各1件のメールアドレスに担当者の個人名が含まれている可能性があります。これらの情報についても、外部へ持ち出された跡は見つかっておらず、対象の顧客には個別に連絡しているとしています。
利用企業・サービスへの影響
この障害を受けて、利用企業の側でもさまざまな対応が続いています。鉄道会社の通販2サイトでは、メール配信を担う事業者がこのクラウドを使っていたため、顧客情報約1万5000件が漏えいした可能性があると発表されました。ただし、実際に外部へ流出したことを示す事実は確認されていません。ある百貨店は、3つのサイトの会員情報について「流出なし」と判断しましたが、メールマガジンの配信は止めたままです。また、停止したあるCMSのクラウド版サービスは、別のクラウドに保管していたバックアップを使って、ほかのクラウドへ移行する方針を示しています。
今後の見通し
障害の影響を受けていないリージョンの仮想サーバは、引き続き利用できます。提供元は予防のため顧客自身でバックアップを取るよう呼びかけており、より手軽にバックアップを取得できる方法も用意しているとしています。障害全体がいつ復旧するのか、スナップショット機能を使っていなかった残りの顧客のデータがどうなるのかは、現時点で明らかになっていません。
注目ポイント
当初は「取り出しや復元は困難」とされていたデータの一部が戻る見込みとなり、影響を受けた利用者のおよそ4割に復旧の道が開けた点が大きな変化です。一方で、残る300近い顧客は自前のバックアップに頼るしかない状況が続いており、クラウドが止まったときへの備えがあらためて問われています。今後は、取り出したデータが実際に復元できるかどうかと、利用企業の側でサービスがいつ平常に戻るかが焦点になります。
参考記事
- IDCFクラウド障害、一部でバックアップ取り出し可能に データ流出は「なかった」ITmedia 2026年10月15日 08:38
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