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社会サンリオ「クロミ」著作権訴訟、判決文公開で争点が明らかに

内容
どんな裁判だったのか
サンリオの人気キャラクター「クロミ」の著作権をめぐり、デザイン会社のスタジオコメットがサンリオを著作権侵害などで訴えた裁判です。サンリオが誰かを訴えたのではなく、サンリオが訴えられた側です。この訴訟は2025年2月の時点ですでに報じられていましたが、報道や各社の発表だけでは全体像をつかみにくい状態でした。今回、地裁の判決文が公開され、何が争われていたのかが分かるようになりました。
原告は何を求めていたのか
原告が求めたのは、差し止めと謝罪広告の掲載の2点です。謝罪広告は、クロミを生み出したのはサンリオではなく自社だと世間に示す内容を求めるものでした。提訴当時の報道からは、作者の表記に対する不満が主な動機のように受け取られていましたが、実際には著作権(財産権)にもとづく差し止めも請求していました。なお、クロミが会社の業務として作られた「職務著作」にあたることは双方とも争っておらず、デザイナー個人ではなく、雇っていた会社が著作者であり最初の著作権者となります。
裁判所の判断
判決は請求棄却でした。裁判所は、クロミの著作者がスタジオコメットであることを認めています。また、クロミが作られた2005年3月の時点で、著作権の譲渡をはっきり定めた書面はありませんでした。それでも、その後に交わされた確認書などの書類や、サンリオが長年クロミの商品を展開してきたのにスタジオコメットが異議を唱えてこなかった事情などを合わせて考え、著作権を譲る合意があったと認定しました。そのため、スタジオコメットは著作権を行使できないという結論になっています。
謝罪広告が認められなかったのは、確認書などの記載から、著作者人格権を行使しないという合意も成立していたと裁判所が判断したことが大きな理由です。作者の表記をめぐる論点もありましたが、詳しい内容は解説記事でも取り上げられていません。
なぜ書面がなかったのか、今後はどうなるのか
両社の契約には別の会社が間に入っており、その関係で行き違いがあった可能性が解説記事で指摘されていますが、創作時に譲渡の書面がなかった理由ははっきりしていません。控訴の有無や、この判決がサンリオやキャラクター業界全体にどのような影響を与えるかは、現時点で明らかになっていません。解説記事では、スタジオコメットが自社の創作だと示すという目的はほぼ果たされた一方、それを広く世間に伝えられたかという点では微妙な結果になったとの見方が示されています。
注目ポイント
子どもから大人まで幅広く親しまれているキャラクターだけに、生みの親が誰なのかという話題は多くの人にとって身近です。キャラクターの権利管理に厳格な印象のある大手で、創作当時に譲渡の書面がなかったという意外さも関心を集めています。著作者と認められながら権利は使えないという結論のねじれも、注目される点です。
ネットでの反応
SNSでは、「生みの親であることだけが認められ、お金になる権利はサンリオ側に残った」と判決を整理する声が多く見られます。長年異議を唱えずにいたのなら仕方がない、依頼を受けて対価を得た仕事であれば経済的な権利まで主張するのは難しい、と受け止める意見もあります。
一方で、サンリオ側が自社で作ったと説明してきたことを問題視し、取引先やクリエイターへの敬意を問う投稿も出ています。人格権を軸に争えば謝罪広告は認められたのではないかという声もありますが、判決は人格権を行使しない合意そのものを認めており、受け止めと判決の論点には食い違いも見られます。また、双方ともイメージの面で得をしていないという指摘や、クロミはもともと悪役風のキャラクターなので影響は小さいとする見方、子どものクロミグッズを複雑な思いで眺めるという声もあります。
参考記事
- サンリオの「クロミ」著作権侵害訴訟の判決文が公開されました(栗原潔) - エキスパートYahoo!ニュース 2026年10月5日 19:24
- サンリオの「クロミ」著作権侵害訴訟の判決文が公開されました(栗原潔) - エキスパート 2026年10月5日 20:37
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