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経済学者・原田泰氏「円安の原因はトランプ関税と対米投資要求」

経済学者・原田泰氏「円安の原因はトランプ関税と対米投資要求」

名古屋商科大学ビジネススクール教授の原田泰さんが、円安を招いた要因はトランプ米大統領の関税と5500億ドルの対米投資要求にあるとする論考をプレジデントオンラインで発表しました。日米首脳会談でトランプ氏が円安への懸念を伝えたと報じられたことを受け、要求している側が円安を促しているという見方を示しています。

内容

「張本人」とされたのはトランプ米大統領

名古屋商科大学ビジネススクール教授の原田泰さんは、プレジデントオンラインに寄せた論考で、円安を招いた政治家としてトランプ米大統領の名前を挙げました。日本に関税をかけ、巨額の対米投資を求めながら円安を批判するのは無理な注文であり、こうした要求そのものが円安を促しているという主張です。

きっかけは、2026年9月22日の日米首脳会談です。日本経済新聞の報道によると、トランプ氏は足元の為替水準について、円安で米国の貿易が苦しくなっているとの懸念を伝えました。高市早苗首相は「一般論として円の過小評価は問題」と応じたとされています。

円安につながったとされる2つの政策

原田さんは、為替レートは円とドルの需要で決まるという考え方から、次の2点を円安の要因に挙げています。

  • 関税:日本からの輸入品に一般で12.5%、自動車・同部品で15%の関税がかかると日本の輸出が減り、日本製品を買うための円の需要も減るため、円は下がるとしています。円が下がらなければ輸出企業の競争力が落ち、国内の雇用や投資が減って景気が悪化するという見方です。
  • 5500億ドルの対米投資要求:1ドル=160円で換算すると約88兆円にあたります。投資のためには円をドルに換える必要があり、市場で円売り・ドル買いが起きます。さらに、米国に渡った資金は長く米国にとどまるため国内に戻りにくく、円売りの圧力だけが残るとしています。トランプ氏の残り2年の任期内に実行するなら年44兆円が必要ですが、日本の経常収支の黒字は年30兆円程度にとどまるため、円をさらに下げて黒字を増やさなければならない計算になると説明しています。

円安による物価への影響は「誇張されている」

円安で輸入物価が上がり国民が貧しくなるという議論について、原田さんは影響が誇張されていると指摘しています。内閣府の研究では、円が1%下がっても消費者物価指数の上昇は0.02%にとどまるとされます。円安の影響は近年強まっているという説もありますが、野村総合研究所の木内登英氏の分析でも、10%の円安で物価の上昇は0.27%とされ、大きな差はないとしています。

影響が小さい理由として、消費者物価に占める輸入品の割合が小さいこと、小売価格には円安で変わらない流通経費が含まれること、コメなどの穀物や畜産物は自由に輸入できないことを挙げています。そのうえで、関税をかけられて円が下がるのは日本の産業が競争力を取り戻すための正常な市場の反応だとしています。

高市首相や日銀について

原田さんの論考は、円安を円とドルの需要の変化として説明しており、その需要を動かしたのが米国の関税と投資要求だという立場です。高市首相や日銀の政策の責任をどう評価しているのか、詳しい内容は現時点で明らかになっていません。

注目ポイント

円安をめぐっては、高市首相の「ホクホク」発言や、積極財政が円安を招くとの見方が報じられ、首相の責任を問う声もありました。そうした中で、円安を批判したトランプ氏自身を「張本人」とする意外な主張が出たことで関心を集めています。物価高が暮らしに身近な問題であることも、注目される理由の一つです。

ネットでの反応

ネット上では、筆者の原田泰さんの名前を挙げる投稿や、円安はトランプ氏の関税と対米投資要求が原因だとする論考の結論部分を取り上げる投稿が見られます。

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