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貧しい家庭の子の将来収入を左右するつながりとは Facebook7220万人を分析

貧しい家庭の子の将来収入を左右するつながりとは Facebook7220万人を分析

米ハーバード大学やスタンフォード大学などの研究者が2022年にNature誌で発表した論文が、あらためて紹介されています。米国のFacebookユーザー7220万人の友人関係を分析し、低所得家庭の子どもが将来収入を伸ばせるかどうかには、裕福な層との交友の多さが関係していると示した研究です。

内容

どんな研究か

米ハーバード大学や米スタンフォード大学などの研究者らが2022年にNature誌に発表した論文で、人と人とのつながり(社会関係資本)を測り、それが経済的な階層の移動とどう結びつくかを調べたものです。ITmedia NEWSが、少し前に発表された研究を紹介する連載の番外編として取り上げました。

Facebookのデータをどう使ったのか

研究チームは、米国に住む25〜44歳のFacebookユーザー7220万人について、計210億件の友人関係を匿名化したうえで分析しました。個人の将来の収入を予測したのではなく、地域ごとに「どんなつながりが多いか」を数値化し、その地域で低所得家庭に育った子どもが大人になってどれだけ所得を伸ばしたかというデータと突き合わせています。

つながりは主に3種類に分けて測られました。

  • 所得や社会的地位の低い人と高い人の間に、どの程度の交友があるか
  • 友人グループの結びつきの強さや、内輪でのまとまり具合
  • ボランティア活動などへの参加の度合い

何が分かったのか

将来の所得の伸びと関係していたのは、1つ目の指標のうち、低所得層の人が高所得層の友人をどれだけ持っているかという点でした。研究チームの試算では、貧しい家庭の子どもでも、裕福な人との交流が盛んな環境で育つと、大人になってからの収入が平均でおよそ20%高くなるとされています。

一方で、地域の絆の強さやボランティア活動の盛んさは、それ自体としては将来の経済的な成功と強い結びつきを示しませんでした。貧困から抜け出すうえでは、自分とは異なる豊かな層の人と友人になれているかどうかが重要だということが示唆されています。

日本にも当てはまるのか、政策に生かされているのか

分析の対象は米国のデータで、日本の子どもに同じ傾向が見られるかどうかは現時点で明らかになっていません。また、この研究結果が実際の貧困対策や教育政策にどう生かされているかについても、現時点で明らかになっていません。

注目ポイント

ITmedia NEWSが2022年の論文をあらためて紹介したことがきっかけです。「貧しい家庭の子どもが稼げる大人になる条件」という身近で切実なテーマに対し、地域の絆やボランティアではなく、異なる所得層との友人関係が鍵だったという結果の意外さが関心を集めています。7000万を超えるアカウントという分析規模の大きさも注目される点です。

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